うつ病 イイこと、プラス。
あんしんはうつ病
私はカウンセリングを選び、D病院からメンタルクリニックEに紹介状を書いてもらった。
メンタルクリニックEはカウンセリングが保険診療適用になる。
別居費用の事を考えて、自費でカウンセリングというのは家計の負担になる。そう考えて、その理由だけでメンタルクリニックEに決めた。
末娘が、元気のない私に「ママだいしゅき〜」と言って抱きしめてくれる。
突然パパがいなくなり、ママは何もしなくなり、すごく寂しくて不安なんだと思う。
たくさん甘えたい時期なのに。
母親失格。
ダメな母親で申し訳ない、私のせいでパパを奪ってしまって申し訳ない、とただただ申し訳ないと思うしかできなかった。
すごく辛いのに、なぜか涙も出なくなった。
子供達に申し訳ないと思ってるくせに、毎日死にたいと思った。
死んだら、もっと、申し訳ないのに。
自分の事しか考えられなくなっていた。
メンタルクリニックEの受診の日。
ここでも、「原因が明確だから、その原因が解決しないとなかなか治らないよ。カウンセリングは自分の気持ちを整理するだけ。でも、整理すると見えてくるものもあるから、よくなっていったりするけどね。」
『また、原因…』
「よく仕事が原因で〜、とかいう人は仕事から離れるとス〜っとよくなったりする。でも旦那さんだとね、なかなか難しいよね。話して、分かってもらえないの?」
『話して、分かってもらえないの?…』
何も返せる言葉が見つからず、心の中で先生の言葉を繰り返していた…
でも、出来ることはしなきゃ。
このままじゃ良いことは何もない。
という事でカウンセリングを受けてみる事にした。が、まずはカウンセリング前の説明。みたいな感じだった。
早くカウンセリングを受けて楽になりたいのに。
結局薬だけ貰って帰る。
その夜、言っても無駄な事は分かっていたけど、新作に「病院で、原因が何とかならないとって…」とLINEをしてみた。
「それはなりませんよ。今度はこっちが病気になります。」
「このままだと悪化してうつ病に進展してしまうらしい。子供の事もあるし、一旦帰ってきてくれませんか?」
「無理!うつになりたきゃ勝手になれ」
弱い自分が本当に嫌になる。
何も出来ない毎日に、『入院』の言葉が頭をよぎる事が何度もあった。
その度、入院したら…退院したら…
不安しかなくて入院する決心もつかなかった。
そんな事ばかり毎日毎日考えていて、ある日、保育園に末娘のお迎えに行くと、先生に「ママ!明日お弁当だからね!忘れないでね!」
明日、遠足だった…
すっかり忘れていた。というよりも頭に入っていた形跡すらもない。この時先生に声をかけられなければ、遠足なのにお弁当を忘れる、という事になっていた。
先生に感謝すると同時に、また、なんてダメな母親なんだ。と自分を責めた。
私がこんなダメな人間だから、新作もこんな風になってしまったんだと思い、LINEで謝罪した。本当は直接伝えたかったんだけど、電話だと拒否されると思ったから。
新作から「今更そーゆーのやめて。なんか違うと思う」
と返事がきた。
思考力がなくなっているとは感じていたが、この返事は全く理解できずに、みさきさんに相談をした。
みさきさんもよく分からなかったようだけど、みさきさんにも、けいこさんにも、新作とはしばらく距離を置いた方がいい。と言われていたので、このLINEを最後に連絡をするのをやめた。